今年一年の楽しみを振り返る 2018

美しい世界に浸れる作品が多かった。

映画

さよならの朝に約束の花をかざろう


若い姿のまま長い年月を過ごす一族の娘・マキア。里の襲撃を受けて外の世界に投げ出された彼女が出会ったのは、一人取り残された赤ん坊だった。
岡田麿里の本領発揮というべき親子愛の描写に心打たれる。集団戦闘の動きとカメラワークにも引き込まれた。

君の名前で僕を呼んで


北イタリアの避暑地に来た少年が、父の手伝いに来た青年と出会う。
景色も人の触れ合いも、とにかくすべてが美しい。こんな美しい世界があるのかとため息が出るほどだ。

ペンギン・ハイウェイ


小学四年生のアオヤマ君が、街に突如現れたペンギンの謎を追っていく。
優しい世界に包まれるようなジュブナイル。少年のふるまいのひとつひとつがいとおしい。

億男


借金を抱え妻子と離れて暮らす一男が三億円の宝くじを当てる。
落語「芝浜」の世界に浸れる作品。サハラ砂漠で語られる「芝浜」のなんと美しいことか。

マダムのおかしな晩餐会


パーティの人数合わせのためにゲストに扮せられたメイド・マリアが、英国紳士にひとめぼれされてしまう。
コミカルな前半と裏腹にシリアスな後半に緊張が走る。People love happy endings.というセリフが重くのしかかる。


ほかにも心に残る作品は、

マンガ

見上げると君は

見上げると君は(1) (イブニングKC)

見上げると君は(1) (イブニングKC)

失恋した男子高校生・優希。ストリートミュージシャンの奏でるメロディが彼の琴線に触れる。
二人が同じく一歩を踏み出すといった、ひとつひとつの描写に心揺さぶられる。一話読むたびにセンス・オブ・ワンダーを感じ、「これはすごい」と声に出てしまう。

来年に向けて

美しい世界に触れたい。