今年一年の楽しみを振り返る 2018
美しい世界に浸れる作品が多かった。
映画
さよならの朝に約束の花をかざろう
若い姿のまま長い年月を過ごす一族の娘・マキア。里の襲撃を受けて外の世界に投げ出された彼女が出会ったのは、一人取り残された赤ん坊だった。
岡田麿里の本領発揮というべき親子愛の描写に心打たれる。集団戦闘の動きとカメラワークにも引き込まれた。
君の名前で僕を呼んで
北イタリアの避暑地に来た少年が、父の手伝いに来た青年と出会う。
景色も人の触れ合いも、とにかくすべてが美しい。こんな美しい世界があるのかとため息が出るほどだ。
ペンギン・ハイウェイ
小学四年生のアオヤマ君が、街に突如現れたペンギンの謎を追っていく。
優しい世界に包まれるようなジュブナイル。少年のふるまいのひとつひとつがいとおしい。
マダムのおかしな晩餐会
パーティの人数合わせのためにゲストに扮せられたメイド・マリアが、英国紳士にひとめぼれされてしまう。
コミカルな前半と裏腹にシリアスな後半に緊張が走る。People love happy endings.
というセリフが重くのしかかる。
ほかにも心に残る作品は、
- 利休の茶碗を作るという熱意に打たれる『嘘八百』
- やるせなさがたまらない『シェイプ・オブ・ウォーター』
- 手に汗握る総決戦の『レディ・プレイヤー1』
- 思春期の危うさを見事に切り取った『リズと青い鳥』
- 思春期の暴走を懐かしく見つめる『レディ・バード』
- 社会のしわ寄せが心に重く残る『万引き家族』
- 驚きの仕掛けに笑いが止まらない『カメラを止めるな!』
マンガ
見上げると君は
- 作者: 小堀真
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/10/23
- メディア: コミック
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二人が同じく一歩を踏み出すといった、ひとつひとつの描写に心揺さぶられる。一話読むたびにセンス・オブ・ワンダーを感じ、「これはすごい」と声に出てしまう。
来年に向けて
美しい世界に触れたい。