今年一年の楽しみを振り返る 2017

よい作品が多く、特に映画は選びきれない。

映画

彼らが本気で編むときは、


小学生の少女・トモは叔父の家に駆けこむ。そこにいた叔父の恋人は性同一性障害の元男性だった。
様々な形の愛を抱えた作品。深く多様な愛に涙する。

ラ・ラ・ランド


ハリウッドで女優を目指す女、ジャズピアニストとしての成功を夢見る男。二人が出会った先には……。
冒頭のミュージカルシーンで心をつかまれ、終盤のミュージカルシーンに言葉を失った。夢とはかくも美しいものか! 呆然としつつも心を洗われる。

美女と野獣


田舎町の少女・ベルは父の行方を捜して野獣の住む城に乗り込む。
懐かしい音楽、圧巻のミュージカルシーン。幻想的なダンスシーンに、野獣の哀しい決意を歌った新曲。すべてが高次元の作品。

メッセージ


全世界に突如現れた宇宙船。地球外生命体とのコンタクトを図るため、我が子をなくした言語学者が召集される。
はるかな世界からやってきた「文字」に興味を引き付けられる。

トリガール!


男ばかりの工業大学に入学した烏山ゆきなは、王子様的な先輩につられて人力飛行サークルに入部する。
毒舌な主人公の、ベタな展開からちょっと外したコメディが楽しい。エンディングもよかった。


ほかによかった作品を挙げると、

マンガ

青のフラッグ

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックス)

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックス)

内向的な高校生・太一は同級生の少女・二葉のことが気になるが、彼女は太一の親友・桃真のことが好きだという。(既刊3巻)
「甘酸っぱい」では足りない、苦いまでの青春。そのまぶしさに悶絶する。

恋は光

恋は光 1 (ヤングジャンプコミックス)

恋は光 1 (ヤングジャンプコミックス)

恋とは無縁の大学生・西条は女性の恋心が「光」として見えるという。(全7巻)
真摯であることが必ずしも幸せにつながるのではないと感じているからこそ、真摯さの報われる物語には涙するところがあるのだろうか。彼ら彼女らに幸あれ。

小説

あしたはひとりにしてくれ

男子高校生・瑛人は家族に言えない秘密の場所で半死状態の女性を見つける。
竹宮ゆゆこの文体自他はそこまで好みというわけではないのだが、そこに描かれる「何ともならなさ」には強くひきつけられる。謎の女・アイスの正体が明らかになったところで彼女が叫ぶ「望み」、それがあっさり切り捨てられる様に唸った。

アニメ

月がきれい

「月がきれい」Blu-ray Disc BOX(初回生産限定版)

「月がきれい」Blu-ray Disc BOX(初回生産限定版)

中学3年の安曇小太郎は、家族で出かけたファミレスで同じく家族連れの同級生・水野茜を見かける。
まっすぐ見られないほどの瑞々しい青春。エンディングに映るケータイのメッセージで完全にやられた。

Just Because!

高校3年の2学期に以前住んでいた街に戻ってきた瑛太。かつての友人を含めた群像劇が幕を開ける。
青春、青春、また青春。登場人物それぞれの表情から目が離せない。

来年に向けて

これを書いている途中でテキストエディタがクラッシュしてしまい、保存の重要さを改めて痛感した。「後悔先にたたず、後悔後をたたず、後悔役にたたず」という高校の恩師の言葉を思い出す。来年に文章を書くときは適宜保存していきたい。

足が絡まっても踊り続ければいい

セント・オブ・ウーマン / 夢の香り